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EigenLayer(アイゲンレイヤー)とは?仕組みとリスク、将来性を徹底解説

「リステーキング」という言葉、最近よく耳にしませんか?

「イーサリアムをもっと有効活用できるらしいけど、正直よくわからない…」 「利回りが増えるのは嬉しいけど、リスクはないの?」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

今回は、DeFi(分散型金融)界隈で今最も注目されているプロトコルの一つ、「 EigenLayer(アイゲンレイヤー) 」について、その仕組みからリスク、そして将来性まで、専門知識がない方にもわかりやすく解説していきます。

難しそうな「リステーキング」も、噛み砕いて理解すれば、実はとても画期的なアイデアだということがわかるはずです!

EigenLayerって何?ざっくり言うと…#

EigenLayerって何?ざっくり言うと…

一言で言うと、「イーサリアムのセキュリティを、他のサービスでも使い回せるようにする仕組み」 です。

通常、新しいブロックチェーンサービスを作ろうとすると、そのサービスの安全性を守るための「警備員(バリデータ)」を自前で集める必要があります。これには莫大なコストと時間がかかっていました。

EigenLayerは、すでにイーサリアムという最強の城を守っている警備員たちに、「ついでにうちのサービスも守ってくれない?」とお願いできるマーケットプレイスのようなものです。

専門用語ではこれを 「リステーキング(再ステーキング)」 と呼びます。

なぜEigenLayerがすごいの?#

なぜEigenLayerがすごいの?

1. セキュリティの「使い回し」が可能に#

これまでは、サービスごとに警備員を雇う 「セキュリティの分断」 が起きていました。EigenLayerを使えば、イーサリアムの強力なセキュリティを借りることができるため、新しいサービス(オラクルやブリッジなど)を、低コストかつ安全に立ち上げることができます。

2. 利回りの「二重取り」ができる#

イーサリアムをステーキングしている人は、通常、イーサリアムのステーキング報酬しか受け取れません。しかし、EigenLayerを通じてリステーキングすると、イーサリアムの報酬に加えて、EigenLayer上のサービスからの報酬も受け取れる ようになります。

投資家にとっては、同じ資産でより多くの利益を得られるチャンスというわけです。

具体的な仕組み:どうやって参加する?#

具体的な仕組み:どうやって参加する?

参加方法は大きく分けて2つあります。

種類説明対象
ネイティブ・リステーキング自分でイーサリアムのバリデータノードを運営している人が、直接参加する方法。上級者向け
リキッド・リステーキングstETH(Lido)などの「リキッドステーキングトークン(LST)」を預ける方法。初心者〜中級者向け

一般の投資家にとっては、Lidoなどで入手したstETHをEigenLayerに預ける「リキッド・リステーキング」が最も参加しやすい方法でしょう。

知っておくべきリスクと課題#

知っておくべきリスクと課題

「利回りが増えるなら最高!」と思うかもしれませんが、もちろんリスクもあります。デューデリジェンス(詳細調査)の結果から、特に注意すべき点をピックアップしました。

1. スラッシング(没収)のリスク#

「警備員」としての仕事をサボったり、悪さをしたりすると、預けている資産の一部が没収される「スラッシング」というペナルティがあります。EigenLayerでは、イーサリアムのルールに加えて、リステーク先のサービスのルールも守る必要があります。つまり、⚠️ 罰則を受ける落とし穴が増える ということです。

2. ガバナンスと透明性の懸念#

調査によると、EigenLayerの運営チームや初期投資家へのトークン配分が多く、一般ユーザーへの配分が少ないという批判があります。また、過去には重要な情報の開示が遅れたり、利益相反が疑われる事例もあったようです。 技術力は間違いなくトップクラスですが、「運営が本当にユーザーの方を向いているか?」 という点では、少し警戒が必要かもしれません。

3. まだ発展途上の技術#

EigenLayerは非常に複雑なシステムです。メインの機能であるスラッシングメカニズムは2025年4月にようやく本格稼働したばかり。システムが複雑になればなるほど、予期せぬバグやハッキングのリスクも高まります。

EigenLayerの未来:その先にある「EigenCloud」#

EigenLayerの未来:その先にある「EigenCloud」

EigenLayerは単なる「リステーキング屋さん」で終わろうとはしていません。彼らが目指しているのは、「EigenCloud」 という構想です。

これは、AmazonのAWSやGoogle Cloudのようなクラウドサービスを、ブロックチェーン技術を使って「分散型」で実現しようというもの。 AIの計算処理やデータの保存など、あらゆるデジタルサービスを、イーサリアムのセキュリティに守られた環境で提供することを目指しています。

Google CloudやCoinbaseといった大手企業とも提携しており、もしこの構想が実現すれば、10兆ドル規模のクラウド市場に風穴を開けることになるかもしれません。

まとめ:私たちはどう付き合うべき?#

まとめ:私たちはどう付き合うべき?

EigenLayerは、DeFiの歴史に残る革新的なプロジェクトであることは間違いありません。しかし、⚠️ 「高い利回りには、それ相応のリスクがある」 という投資の鉄則はここでも同じです。

  • 技術は本物: イーサリアムのセキュリティを拡張する仕組みは画期的。
  • 利回りは魅力的: ですが、スラッシングリスクを理解した上で。
  • 全額ベットは危険: 資産の一部を試験的に運用するなど、リスク管理を徹底しましょう。

「リステーキング」はまだ始まったばかりの技術です。今後の発展に期待しつつ、慎重にチャンスを探っていきましょう。