「リステーキング」という言葉、最近DeFi界隈でよく耳にしませんか?
「イーサリアムをもっと有効活用できるらしいけど、仕組みが難しそう…」 「利回りが高いのは魅力的だけど、リスクはないの?」
そんな疑問をお持ちの方も多いはずです。
今回は、リステーキング市場の約75%という圧倒的なシェアを誇るEigenLayer(アイゲンレイヤー)について、その革新的な仕組みから、最新のトークン事情、そして投資家が知っておくべきリスクまで、専門用語を噛み砕いてわかりやすく解説します。
2025年4月に「機能完成」を迎えたこの巨大プロジェクト、実は今、大きな転換点にあるんです。
EigenLayerって何?ざっくり言うと…

一言で言えば、「イーサリアムの強力なセキュリティを、他のサービスでも使い回せるようにする仕組み」です。
通常、新しいブロックチェーンサービスを作ろうとすると、その安全性を守るための「警備員(バリデータ)」を自分たちでゼロから集める必要があります。これには莫大な時間とコストがかかり、セキュリティの質もバラバラでした。
EigenLayerは、すでにイーサリアムという「最強の城」を守っている警備員たちに、「ついでにうちの新しいサービスも守ってくれない?」とお願いできる セキュリティのシェアリングサービス のようなものです。
これを専門用語では 「リステーキング(再ステーキング)」 と呼びます。
なぜ注目されているの?3つのポイント

1. 開発者にとって:低コストで安全なサービスが作れる
新興プロジェクトは、EigenLayerを使うことで、最初からイーサリアムレベルの強力なセキュリティを手に入れることができます。「警備員集め」に苦労せず、サービスの開発に集中できるのです。
これを活用して、AVS(Actively Validated Services)と呼ばれる様々なサービス(オラクル、ブリッジ、高速なデータ処理層など)がすでに40以上も稼働しています。
2. 投資家にとって:利回りの「二重取り」が可能
イーサリアム(ETH)をステーキングしている人は、通常、イーサリアムからの報酬しか貰えません。 しかし、EigenLayerで「リステーキング」すると、💡 イーサリアムの報酬に加えて、AVSからの追加報酬も受け取れる ようになります。同じ資産でより多くの利益を得られる、まさに「一石二鳥」の仕組みです。
3. イーサリアムにとって:エコシステムの拡大
イーサリアムのセキュリティが様々な用途に使われることで、ETHの価値や有用性がさらに高まります。
どうやって参加するの?

初心者の方にとって最も一般的な参加方法は、「リキッド・リステーキング」 です。
自分で難しいサーバー運営(バリデータノード)をする必要はありません。Lidoの「stETH」のような「預かり証トークン(LST)」を、EigenLayerに対応したプロトコルに預けるだけで参加できます。
現在では、Ether.fiやRenzoといった「リキッド・リステーキング・プロトコル(LRT)」を通じて参加するのが一般的で、全体の資金の約75%がこのルートから流入しています。
知っておくべきリスク「スラッシング」とは?

「利回りが増えるなら最高!」と思うかもしれませんが、もちろんリスクもあります。 最も注意すべきなのが 「スラッシング(没収)」 です。
警備員(バリデータ)が仕事をサボったり悪さをしたりすると、罰金として預けた資産の一部が没収されるルールのことです。 EigenLayerでは、イーサリアムのルールに加えて、リステーク先のサービスのルールも守る必要があります。つまり、⚠️ 「罰則を受ける落とし穴の数が増える」 ということです。
2025年4月にこの機能が正式に稼働し、リスクが現実のものとなりました。投資する際は、「高い利回りには相応のリスクがある」ことを忘れないでください。
EIGENトークンの現状と懸念点

EigenLayerの独自トークン「EIGEN」についても触れておきましょう。 2024年10月に取引が開始されましたが、調査データによるといくつかの懸念点も浮上しています。
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 価格推移 | 最高値から 約89%下落(2025年11月時点)。 |
| 売り圧力 | 2025年10月から毎月大量のトークンロック解除が始まり、売り圧力が続く構造です。 |
| インサイダー比率 | トークンの半分以上(55%)が投資家やチームに割り当てられており、「中央集権的だ」という批判もあります。 |
技術的な評価は非常に高い一方で、トークンへの投資としては慎重な見方が強まっています。
将来性:その先にある「EigenCloud」

EigenLayerは単なるリステーキング屋で終わろうとはしていません。彼らが目指しているのは 「EigenCloud」 という壮大な構想です。
これは、Amazon (AWS) や Google Cloud のようなクラウドサービスを、ブロックチェーン技術を使って「分散型」で実現しようというもの。もしこれが実現すれば、10兆ドル規模のクラウド市場に風穴を開ける可能性があります。すでにGoogle Cloudなどとも提携しており、技術力は本物です。
まとめ

EigenLayerは、DeFiの歴史に残る画期的なインフラです。
- 技術は革新的: イーサリアムのセキュリティを拡張する「リステーキング」は本物のイノベーション。
- エコシステムは巨大: すでに100億ドル以上の資金が集まり、業界の標準になりつつあります。
- 投資は慎重に: トークン価格の下落やスラッシングリスクを理解し、資産の一部で試すなどリスク管理を徹底しましょう。
「リステーキング」はまだ始まったばかり。今後の進化に期待しつつ、賢く付き合っていきたいですね。